第22章 またもや痛快な罠

鈴木瑠璃が完全に目を覚ましたのは翌日のことだった。彼女が少し動いた瞬間、誰かが自分の手首をしっかりと握っているのを感じた。その光景を呆然と見つめながら、まるで夢を見ているかのように頬が赤く染まっていく。

物音を察知したように、藤原圭が深い瞳を開いた。

「やっと目が覚めたか!」藤原圭はほっと胸を撫で下ろした。鈴木瑠璃の頬が少し赤くなっているのを見て、手術後の熱が出たのかと心配になり、慌てて手を伸ばして彼女の額に触れた。

手の感覚だけでは不安だったのか、今度は額と額を合わせて体温を確かめようとする。熱い吐息が鈴木瑠璃の顔に降り注ぎ、彼女は熱がなくても今にも出そうな気分になった。

「圭.....

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