第40章

「瑠璃、そんな態度取らないで。今あなたが仕事を必要としているのはわかっているわ。私がお母さんを説得して何とか残しておいてもらった職位なのよ。子供っぽい駄々をこねないで、ちゃんと働きなさい!」

鈴木蛍の深い感情と義理堅さに、傍らにいた青木空は感動していた。彼女は自分の娘を誇らしく思っていた。なんて優しい子なのだろう。

実の妹ではなくても、あれほど多くの悪事を働いたにもかかわらず、鈴木蛍は彼女にこれほど優しく接している。彼女のことを思いやり、仕事を見つけてあげる。

「鈴木瑠璃、そんなに恩知らずにならないで!蛍が私に懇願してくれなかったら、あなたみたいな人を私の会社に入れるなんてあり得なかっ...

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