第100章

彼女がそちらへ行くつもりがないのを見て、俺はそれ以上無理強いしなかった。

獲物を仕留めたのは彼女だ。その功績は十分に大きい。

その後、大平愛子は気だるげに腹をさすると、靴を脱ぎ捨て、独特の匂いを放つその両足を無造作にテーブルへと放り出した。そのまま夜空の星を仰ぎ、夜の静寂に身を委ねるその姿は、まさに悠然自得といった風情だ。

俺はやれやれと溜息をつき、その場を離れて三船亜由美たちの元へと向かった。

彼女たちはてんてこ舞いの忙しさだった。小松博たちも作業に加わり、すでに皮を剥がれた野生のシカの解体が進められている。

俺は機械式クロスボウを握りしめて立っている白崎由美子の背後へと忍び寄っ...

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