第125章

大平愛子は悪戯っぽく笑った。

「なんでおでこを弾いたのって? 自分でわかんないわけ?」

俺は呆れて言葉も出ない。

大平愛子はさらに畳みかけるように言った。

「私と本田安奈が二日二晩、寝ずに付きっ切りで看病してあげたのに、お礼の一言もないの?」

「いや、それは……その……」

俺は気まずさで口ごもる。どう答えたものか。

「なによ。まさか熱で本当に頭がバカになっちゃった?」

俺は深く息を吸い込み、大平愛子と本田安奈の顔を交互に見やった。

「二人とも、本当にありがとう。君たちの手厚い看病がなければ、こんなに早く回復することはできなかっただろう」

俺が誠心誠意、感謝の言葉を述べると...

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