第127章

大平愛子が俺の前に歩み寄り、仕留めた野ウサギを足元に放り投げた。

「何か食べてから、先に進みましょう」

 そう提案する彼女に、俺は無言で頷いて同意を示した。バックパックからサバイバルナイフを取り出し、野ウサギの解体に取り掛かる。

 その間、小松博たちは薪集めに精を出していた。

 手持ちの防水マッチは残りわずかだ。ただの煮炊きのために貴重なマッチを消費するのは、少々浪費に思える。

 だが幸いなことに、大平愛子がどこからか火打石を見つけてきていた。

 彼女がサバイバルナイフの背で火打石を軽く打つと、驚いたことに火花が散った。

 それを見た岩崎恵が素早く周囲を見渡し、乾燥した枯れ草を...

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