第157章

三船亜由美はキャンプ地に戻って非常用の斧を持ち出すと、女性たちを率いて、雨の中、森へ伐採に向かった。

 人海戦術のおかげで、あっという間に磔台とも言うべき架台が組み上がる。これまで温存していたロープも、今や俺たちを縛り上げる拘束具へと成り下がっていた。

 俺と大平愛子は手首を縛られ、まるで魚の干物みたいにその台へと吊るされた。

 その頃には雨も小降りになり、やがて厚い雲が散って月が顔を覗かせる。冷ややかな月光が降り注ぎ、砂浜を白々と照らし出した。

 小松博は俺と大平愛子の前を行ったり来たりして、何かを考えあぐねている様子だ。その足取りには迷いが見て取れる。

 そこへ二つの人影が近づ...

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