第167章

黒田輝がロープを手早くまとめるのを、藤田佑奈が脇でサポートしている。二人の連携は阿吽の呼吸で、実に見事なものだった。

 ふとした瞬間に彼女がこちらへ視線を向け、俺と目が合う。

 彼女が淡く微笑むと、俺も礼儀としての笑みを返した。

 やがて黒田輝と藤田佑奈は木の棒を使って薪を担ぎ上げ、俺たち残りの組はガレ場のキャンプ地へと戻ることにした。

 キャンプ地に戻ると、三船亜由美たちがすでに網戸を完成させていた。みんなの顔には喜びの色が浮かんでいる。

 網戸が一つ増えたことで、これからの食料調達はさらに捗るはずだ。

 持ち帰った薪を下ろすと、黒田輝はさっそく夕食の支度に取り掛かり、他のメン...

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