第183章

ほどなくして、木の板のベッドで眠っていた武田桜と金子心春も目を覚まし、こっそりと忍び足で外へ出て行った。

 彼女たちの狙いは見当がついている。俺にはどうでもいいことだと思い、背を向けるように寝返りを打つと、再びまどろみの中へと沈んでいった。

 朝日がキャンプ地の隙間から差し込んできた頃、俺は半覚醒の状態で目を開けた。大きくあくびを一つかみ殺し、上半身を起こす。

 隣では黒田輝がまだ高いびきをかいて熟睡していた。その無防備な寝息は、清々しい朝の静寂の中でやけに大きく響いている。

 昨晩、こいつがいつ戻ってきたのか、俺の知る由もない。

 干し草の上で意識をはっきりさせ、身支度を整えよう...

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