第19章

白崎由美子の歓声が静寂を破った。彼女の瞳には、未知の生活への憧れが煌めいている。

三船亜由美は微笑みながら頷き、俺たちの発見を分かち合った。「この先の水たまりのほとりで粘土を見つけました。そこには元気なカワウソの群れもいて、将来の食料源になるかもしれません」

俺は話を引き継ぎ、補足した。「粘土があれば土鍋が作れる。そうすりゃスープが飲めるようになるぞ」

白崎由美子は興奮して手を叩いた。まるで湯気の立つ食べ物がもう目の前にあるかのようだ。

前谷鈴音は、信頼と依存に満ちた眼差しで、優しく俺を見つめている。

俺が離れていた間、彼女はきっと自分なりのやり方で白崎由美子に力と慰めを与えていた...

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