第34章

前谷鈴音と白崎由美子も、まるで無言で大平愛子を支持するかのように、疲れた眼差しをこちらへ向けてきた。

俺は深く息を吸い込み、心の波を鎮めようと努めた。

「休息は必要だが、俺たちの任務も同じくらい重要だ」

ゆっくりと口を開く。「今やっていることは全て、この無人島で生き抜くためだ。みんな、もうひと頑張りしてくれ」

俺がそう言うと、前谷鈴音と白崎由美子はほっとしたように息をつき、三船亜由美も軽く頷いて同意を示した。

それを見た大平愛子は、フンと鼻を鳴らし、ひとつ欠伸をすると、くるりと背を向けてキャンプ地へと潜り込んでいく。ただ一言だけを残して。

「あんたたちは頑張りなさいよ。...

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