第52章

白崎由美子がカタツムリを手に取ると、それはすぐに殻の中へと身を縮めた。

彼女は興味津々に尋ねる。

「おじいさん、このカタツムリって食べられるの?」

大平愛子が言った。

「塩焼きカタツムリって料理、聞いたことない? このカタツムリは食べられそうに見えるけど」

白崎由美子は少し不満げに返す。

「あなた、このカタツムリのこと知ってるわけ? もし毒があったらどうするのよ」

大平愛子も負けじと言い返す。

「見ただけで毒がないってわかるわよ!」

白崎由美子も譲らない。

「見ただけでわかるわけないでしょ? ちゃんと確認しないと!」

その時、本田安奈がやってきて、カタツムリたちを注意深...

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