第62章

早めに床についたおかげで、翌朝は皆早くに目が覚めた。

俺は火を起こし、湯を沸かした。

皆は庭に座り込み、白湯を飲みながら雑談をして気力を取り戻していく。

白湯を飲み終えると、テーブルや椅子、調理器具を脇に寄せ、茅葺きの小屋の建設に取り掛かった。

茅葺き小屋の建設は技術のいる作業だが、幸い俺は手順を熟知している。俺が皆をまとめ、指揮することで、作業は滞りなく進んでいった。

一方、大平愛子は海水の淡水化に専念することを選んだようだ。

庭には、サバイバルアックスで木材を切りつける音が響き渡る。

太陽が昇るにつれて、俺たちは忙しく働き続けた。

夜の帳が下りる頃には、...

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