第65章

三船亜由美たちはしばし話し合った後、立ち上がって俺と一緒に薪集めを始め、棚の上の魚もゆっくりと燻されていった。

その時、砂浜には奇妙な光景が広がっていた。崖からますます多くの海鳥が舞い降り、砂浜に落ちて腐り始めた魚を奪い合っているのだ。

海鳥たちの白と灰色の羽が砂浜全体を覆い尽くし、その様は壮観だった。

大平愛子は手にしていた薪を放り出すと、俺の腕を掴んだ。その目は興奮の光で輝いている。

「おじいさん、早く私たちの機械式クロスボウを持ってきて。今夜はこいつらでご馳走よ!」

魚の間で羽ばたく海鳥たちを見回しながら、俺は思わず疑問を口にした。

「こいつらに当てられるのか?」

大平愛...

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