第78章

戻ったら、大平愛子に頼んで機械式クロスボウの練習に適した木を探してもらうつもりだ。

狼の群れに包囲された一件を経て、俺は遠距離武器を使いこなすことの重要性を痛感していた。

大平愛子の指導のもと、俺の射撃技術はみるみる上達していった。

しかし、長時間同じことを練習するのは退屈なものだ。大平愛子の忍耐力も、俺が期待したほどではなかった。

そこで俺たちはサバイバルアックスを手に材料集めに出かけ、海岸の岩場に沿って罠を仕掛けることにした。

その過程で、俺は大平愛子から罠の設置に関する知識を謙虚に学んだ。

罠を仕掛ける時間はたっぷりあった。海岸の岩場だけでなく、森の中にもキジや野ウサギを捕...

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