第90章

「よし、海老原和生、分かった」と小松博道が言った。

俺は無言で頷くと、その場を離れて三船亜由美たちと合流した。

合流した後、俺たちは森の奥へパトロールに向かうことにした。

森の様子は海岸の岩場と似たようなもので、野生の狼の痕跡は見当たらない。

昨日、大平愛子がすべての罠を修復しておいたのだが、一晩経っても獲物がかかった形跡はなく、他の動物に荒らされた様子もなかった。

パトロールを終えて一息つくと、俺と三船亜由美たちは松明を作るための材料集めに取り掛かった。

その時だ。丸山玲子が岩崎恵と上野愛結を引き連れて、こちらへ歩いてくるのが見えた。

彼女たちの手にはすでにいくらかの薪が抱え...

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