第7章
絵里視点
もう、なんなの.......さっきまでドリンクをちびちび飲んでいたと思ったら、次の瞬間にはすごく見覚えのある手に個室のドアの向こうへと引きずり込まれていた。
「悟! 一体どういうこと? どうして私がここにいるってわかったの? ていうか、どうやって見つけたわけ?」
彼が私たちの後ろでドアを閉めると、途端にパーティーの喧騒が遠くのざわめきに変わった。ブースの中は薄暗く、親密なその雰囲気が、いけない理由で.......ううん、もしかしたら、これ以上ないくらい正しい理由で、私の心臓を速く打たせた。もう自分でもわからない。
悟がこちらを向く。その表情には、今まで見たことのない何...
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