第128章 前後を分けるために

「従兄さん、どうかしてるんじゃない? 芸能界にいるあれだけの美女には目もくれず、なんで家の中のあの醜い女の子に夢中になってるんだ?」

「彼の好みは、普通じゃないからな」

桐谷遠の言葉に、北村辰は不満を覚えた。自分のところの小娘は、水面から咲き出た蓮の花のように美しいというのに、この桐谷遠という男は見る目がないだけでなく、心まで曇っているのか、醜い女の子と何度も呼びつけるとは。

佐藤愛がわざと醜い格好をしていることを明かすわけにはいかないが、桐谷遠を数発蹴り飛ばすくらいは許されるだろう。

そう思うと、北村辰は足を上げ、容赦なく桐谷遠の尻を何度か蹴りつけた。

「無駄口はそれくらいにしろ...

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