第135章 人を救う

彼女たちが今、緊張しているのも無理はない。

 そのために、山田隆は少し威張った態度を取らざるを得なかった。

「お嬢さんたち、若様が酒に誘ってくださるというのは、君たちにとって光栄なことだ。さあ、行こう……」

 山田隆の再度の誘いに、佐藤愛と鈴木ククは焦り出した。

 鈴木ククが佐藤愛に尋ねる。「佐藤愛、どうしよう? 今ついて行ったら、絶対に北村蕭に気づかれちゃうよ。どうしよう? どうすればいいの?」

 佐藤愛にも他に手立てはなかった。

 彼女は少し考えると、言った。「逃げるわよ……」

 そう言うと、佐藤愛は鈴木ククの手を引いて踵を返した。

 二人のこの行動は、山田隆を心底驚かせ...

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