第71章 今夜は君と寝る

山口の兄貴のあまりに目に余る振る舞いを前に、血気盛んな高山健は当然、実の母親が辱められるのを見ていられるはずもなかった。

彼は前へと駆け寄り、怒鳴りつける。

「何様のつもりだ? ふざけやがって、母さんを離せ! さもないとぶっ殺すぞ!」

高山健はテーブルの上の酒瓶を掴み上げ、殴りかかろうとした。

しかし所詮は子供、山口の兄貴のそばにたどり着く前に、その手下たちに取り押さえられ、テーブルの上に力ずくで押さえつけられてしまった。

高山藤と鈴木葉子は、自分たちの息子が制圧されたのを見て、途端に気弱になった。

高山藤は慌てて謝罪する。「山口の兄貴、申し訳ありません。息子はまだ子供でして……...

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