第77章 専用の名前もあるのか?

山田隆が顔を上げると、案の定、大橋の上に美しい姿があった。

彼は頷いて言った。「北村蕭様、あれは確かに女神の後姿です……追いかけますか?」

北村蕭は考える間もなく、即答した。「当然追うだろう……」

すぐさま、北村蕭の一声で、彼と山田隆、そして数人のバイク仲間は方向転換し、佐藤愛が向かった方へと追跡を開始した。

佐藤愛はもともと呑気に景色を眺めていたのだが、ふと視線を落とした時、バックミラーに自分と同じくバイクに乗った数人の影が映っているのに気づいた。

彼女は北村蕭が乗っているバイクから、一目でその正体を見抜いた。南町市を見渡しても、彼のバイクほど派手なものがあるだろうか?

佐藤愛...

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