第16章 社長の親戚?

彼女はようやく気付いたのか……

「もしかして、社長の親戚なの?」葉山ゆうは驚きの声を上げた。

北条寒生は彼女の知能に期待を持てないことに落胆した。

「そんなコネがあったなんて」

葉山ゆうは鼻を鳴らしながら彼を観察した。「こんないい仕事があるのに、なんでホストなんかするの?会社に知られたら、クビになっちゃうよ」

彼女はさらに言いたかった。ホストは若さが命だけど、まともな仕事こそが将来の保証になる。特に北条社の幹部ともなれば、前途は無限大だと。

北条寒生は彼女をからかいたくなり、低い声で揶揄った。「随分と心配してくれるんだな」

「クビになってくれた方がいいわ」そうすれば会社で会わな...

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