第20章 キスを奪う

彼女の胸はドキッと跳ね、胸が締め付けられるような不快感が込み上げてきた。

「離して、秋山陽介!」葉山ゆうは火傷したかのように、怒鳴った。

「どこに行ってたんだ?」秋山陽介は嫉妬と怒りに満ちた目で彼女を睨みつけた。

「どこに行くのかあなたには関係ないでしょう。離して」葉山ゆうは手首を振り解こうとした。酔っ払いの狂人に関わりたくなかった。

「言えよ、どいつの所から帰ってきたんだ?私たちが付き合ってた時も、よく遊び歩いてたんだろう?」

葉山ゆうは眉をひそめて林田美咲を見たが、林田美咲は得意げに睨み返してきた。

「林田美咲、私と秋山陽介はもう別れたわ。こんなことして何の意味があるの?」

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