第21章 羊が虎の口に入る

シャツが引き裂かれ、雪のように白い肌が大きく露わになった。葉山ゆうは車の座席の隅に押し付けられ、追い詰められた子ウサギのように慌てふためいていた。

「離して…んっ…」

男は容赦なく彼女の甘い唇を奪い、息もできないほど深く口づけた。

まさか、この車の中で彼女を…

葉山ゆうは怖くて泣き出した。「やめて、お願い、こんなことしないで…」

「うっ…うっ…お願い…」彼女の涙が北条寒生の口の中に流れ込み、唇の血と混ざって生臭い味がした。

彼は眉をひそめ、略奪的な行為を止めた。

「お願い、やめて…」葉山ゆうは彼の慈悲を請い、体を丸めて震えていた。涙でぐしゃぐしゃの顔で、唇は噛まれて血が滲み、弱...

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