第28章 あなたが私に触れたら、私は……

「何をするの……」葉山ゆうは慌てふためいて、思わず悲鳴を上げた。

「うさぎを食べる」北条寒生は彼女に覆い被さり、虎視眈々と喉仏を動かした。

「私に触れたら、私……」

北条寒生は期待に眉を上げた。

小さなうさぎに、何ができる?

「私は、私は叫びます。あなたがどれだけ厚かましくても、ご家族にこんな恥知らずな行為、女性に暴力を振るおうとしているのを知られたくないでしょう」

北条寒生は低く笑った。「彼らはそれを愛情表現だと思うだろう」

「……」葉山ゆうは頭が狂いそうだった。こんな厚かましい人がいるなんて。

「朝早くから、何を……」

「朝の男は一番『食欲』が旺盛だってことを知らないの...

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