第49章 あなたと結婚するわ

葉山ゆうはそんな率直な言葉に顔を真っ赤にして、体を震わせた。「だ、だれがあなたを寝かせるなんて言ったの?夢見てるんじゃない」

「ああ、何度か夢に見たよ。でも、夢は現実の快楽には敵わないだろう?どう思う?」

「……」

どうして急にこんなに軽薄になったの?あの冷たく高慢な男はどこに行ったの?

でも、こんな彼も魅力的だ。きっと自分以外の女性なら、誰も太刀打ちできないだろう。

とはいえ、葉山ゆうの足も少し震えていた。

「冗談じゃないわ」彼女は強がって彼の手を払いのけた。「早く行って、残業の邪魔しないで」

「夕食は食べた?」

北条寒生がそう言うと、葉山ゆうは自分がまだ食べていなかったこ...

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