第8章
翌朝、午前八時。竹田警官と永井巡査は、厳しい決意をみなぎらせた面持ちで光くんの病室に入ってきた。
「三浦さん」竹田警官はベッドサイドのテーブルにレコーダーを置きながら言った。「提供してくれた情報と証拠の場所に基づき、我々は安部莉緒と森本翔に対する刑事捜査を正式に開始します」
光くんは病院のベッドでさらに身を起こすと、私の手を強く握った。
永井巡査は真剣な表情で頷いた。「直ちに捜索令状を取得します。銀行の記録、保険書類、そして監視カメラの映像があれば、逮捕には十分すぎるほどの証拠が揃うはずです」
竹田警官が私の方を向くと、八年間抑えつけてきた希望が胸の内で込み上げてくるのを感じ...
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