第45章

「お爺さん、これは……これは単なる精神病者です、本気にしなくていいんです」

木戸哲也は篠原友香が入ってくるのを恐れ、言葉の中に明らかに制止の意味が込められていた。

結局のところ、あの女は狂人のように何でも言い放ち、まったく後先考えない。

彼女に巻き込まれるわけにはいかない!

しかし、木戸お爺さんは態度を崩さず、執事に告げた「あの女を連れてきなさい。一体、哲也に何の用があるのか見てみたい」

こうして、篠原友香は執事に連れられて入ってきた。

さっきまで篠原千穂は他人事のような顔をしていたが、篠原友香が目の前に現れると、少し慌てた様子を見せた。

どう言っても、篠原友香は篠原家の人間で...

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