第25章

皐月秋雨のあまりに理不尽な言い草に、皐月夏帆は怒りを通り越して失笑しそうになった。

彼女は皐月秋雨という人間がどれほど恥知らずかを知っている。だからこそ、湧き上がる怒りを必死に抑え込み、努めて冷静に理を説こうとした。

「皐月秋雨、あなた頭は大丈夫? 昨日、私たちの事務所で『詐欺師だ』『手術費を騙し取る気だ』と騒ぎ立てたのは、どこの誰だったかしら?」

「それなのに今日は、私の泊まっているホテルまでしつこく追いかけてきて、被害者面で私を非難するわけ? 皐月秋雨、厚顔無恥な人間は今までにも見てきたけれど、あなたたちほどの恥知らずは見たことがないわ」

「他人に泥を塗るその手口、あんたの母親か...

ログインして続きを読む