第46章

「この親不孝者が! わしと縁を切ろうなどと、思うておるのか!」

 皐月正山のその粗暴な振る舞いは、瞬く間に会場中の視線を釘付けにした。少し離れた場所にいた篠宮湊は、正山がなりふり構わず皐月夏帆の頬を打つのを目撃し、その端整な顔を不快げに曇らせた。

 主催者である黒川社長もまた、招待した賓客が暴行を受けるのを黙って見てはいられなかった。まるで自分自身が平手打ちを食らったかのような屈辱と怒りが込み上げる。

 黒川社長が抗議しようと歩み出たその時、皐月夏帆が片手を挙げ、彼を制した。

 皐月正山との浅ましい親子関係など、彼女にとっては身体にできた腫瘍のようなものだ。完治させるには、外科手術で...

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