第67章

翠川蛍はそう言い終えると、さらに夢のそばへと身を寄せた。

周囲をぐるりと見回し、医護スタッフたちがそれぞれの処置に追われ、誰も自分に注目していないことを確認すると、彼女はポケットに手を突っ込み、密かに行動を開始した。

事を済ませた翠川蛍は、看護師の案内を待つこともなく、足早にICUの病室を後にした。

……

時を同じくして、明と夜の二人も病院に到着していた。

二人のちびっ子は、外出時の変装には余念がない。

目深に帽子を被り、大きなマスクで顔を覆った二人は、階段を使って上の階へと上がってきた。

そしてICUの入り口に差し掛かったその時、ちょうど中から出てきた翠川蛍の姿を目撃したのだ...

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