第21章 自動車旅行

三十分前、古村陽平が戻ってきて、二人はまた激しい口論を始めた。

江崎鏡は、江崎清が戻ってきてから、古村陽平との喧嘩が急増したと感じていた。

外で花に水をやるときに上着を一枚少なく着ていただけなのに、古村陽平がそのことを執拗に責め立てた。イライラが募る中、先輩から電話がかかってきて、明日母に会えると知らされた。

その喜びもつかの間、古村陽平が突然彼女の携帯電話を奪い取り、粉々に叩きつけた。

「離婚を承諾したのは奴のためか?江崎鏡、お前そんなに男が必要なのか?」古村陽平は突然激怒した。

江崎鏡も怒りを爆発させた。

「あんた頭おかしいの?なんで私の携帯壊すの?私たちの関係なんてあんたに...

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