第49章

古村陽平は江崎鏡を引っ張って病院から出た。江崎鏡は困惑した表情で、機嫌も良くなかった。しかし、彼女はまだ天野尋に確認したいことがあった。

江崎鏡はまだ古村陽平と一緒に帰りたくなかった。だから「あなた忙しいんじゃないの?先に会議に行ってよ。私は天野おじいさんにお礼を言ってから帰るから」と言うしかなかった。

古村陽平は彼女の腕をつかんだ。「何のお礼が必要なんだ?お礼を言うのは君がする必要じゃない。そんなに体が弱いんだから、さっさと帰って休んでいろ。母さんが君のことを甘えん坊だって言うのも無理はない。すぐに病気になるし、体が弱いし、さっさと帰ってベッドで横になってろ。これ以上面倒を起こすな」

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