第57章

古村陽平は江崎清に構わず、外へと走り出した。江崎清は顔色を悪くして後ろから「陽平兄さん、どこへ行くの?」と叫んだ。

古村陽平は江崎清の声を無視した。あの恐怖の冷たい感覚がますます強くなり、体がどんどん冷えていくのを感じていたからだ。

古村陽平はクラブ内の江崎鏡に関するすべての監視カメラを確認し、彼女がクラブを出て、しばらくしてまた戻ってきたこと、そしてエレベーターに乗り込んだ後、姿を消したことを発見した。

「すぐに調べろ!地の底までも掘り返してでも、江崎鏡を見つけ出せ!」古村陽平は激怒した。

すべての警備員と古村陽平が連れてきた部下たちはすぐに動き出し、江崎鏡の居場所を探し始めた。

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