第6章 今夜あなたと寝る

古村陽平は思いがけない艶やかな光景を目の当たりにした。ベッドの縁に腰掛けた女性の髪は半濡れで、細いキャミソールの肩紐がずり落ちそうになっており、露わになった肌は白く輝いていた。太ももまでたくし上げられたスカートの下の光景が一目で分かった。

二人とも一瞬固まったが、江崎鏡が先に我に返った。慌てて服を整えて立ち上がると、顔が真っ赤になった。どこまで見られたのか分からない。

「何しに来たの?」江崎鏡は緊張気味に尋ねた。前回彼が薬を盛られた時以外、意識がはっきりしている状態で彼が彼女の部屋に入ってくるのは初めてだった。

普段は別々の部屋で寝ていた。

古村陽平は視線を彼女から逸らした。美女は数...

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