第63章 自ら去ることを求める

西村友紀は一瞬躊躇したが、やがて観念したように目を閉じ、意を決して取り出したものを身につけた。

書斎のドアが開かれた時、西村友紀は本棚の前に立ち、半分ほど読み進めた本を手にしていた。彼女は驚愕した様子でこちらを見やる。「皆さん、どうしてまだ休んでいないのですか?」

中島さんは険しい顔で、彼女の言葉を遮った。「ここは若様の書斎だ。誰の許しを得て入った?」

その詰問に対し、西村友紀は実に無垢な表情を浮かべた。

「ここは入ってはいけなかったのですか?」

「申し訳ありません、本当に知らなくて」彼女はたちまち目を赤くした。「さっき、どうしても眠れなくて、それで本でも探そうと思っただけなんです...

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