第54章 オフィスの燃える情熱

「きっとこちらが私たちの病院に新しく来られたお医者さんですね!」

桜島春奈は笑顔で歩み寄り、泉川久守はすぐに桜島春奈を葉山天に紹介した。「葉山君、こちらが当院の副院長の桜島春奈さんです!」

葉山天は少し驚いた。副院長がこんなに若いとは思わなかった。桜島春奈の様子を見るとせいぜい三十代前半といったところだ。これほど若い副院長が三級甲等病院にいるのは確かに珍しい。しかし考えてみれば、これは間違いなく桜島春奈の背後にある人脈と関係があるのだろう。あの古い言葉の通り、彼女が凄いか、後ろ盾が凄いかのどちらかだ。

葉山天は礼儀正しい笑顔を浮かべ、堂々とした態度で言った。「桜島院長、はじめまして。葉...

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