第10章

二年後、ロンドン。

私たちのアパートの天井まで広がる大きな窓辺に立ち、私はテムズ川を染める夕日を眺めていた。

今日は私の二十四歳の誕生日であり、結婚一周年記念日でもある。ツカサは仕事を終えて帰宅したばかりで、今キッチンに立ち、お祝いのディナーの支度をしてくれている。

昨日、友人たちの集まりで、ふとした拍子に千明と愛理の近況を耳にした。

千明はどこも雇ってくれず、かつての派手な生活が祟って借金まみれだという。連日借金取りが押し寄せ、今はイースト・ロンドンの薄汚い地下室に追いやられているらしい。慢性的なストレスと不眠で胃をひどく壊し、見る影もなく痩せこけてしまったそうだ。

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