第7章
レナがウェストフィールド大学の正門前に車を寄せると、私は車を降り、キャンパスへと足を踏み入れた。
「詩織!」
背後から、押し殺したような怒気を孕んだ声が響いた。プラタナスの並木道の陰から、千明が飛び出してくる。その髪は乱れ、目の下には濃い隈が刻まれていた。
「やっと姿を見せたな……この数ヶ月、一体どこをほっつき歩いてたんだ!」
彼は私に詰め寄りながら怒鳴った。その声は微かに震えている。
私は冷ややかな視線を彼に向けた。
「何のご用かしら?」
「何の用だと!」
千明は叫ぶ寸前の声量だった。
「お前、何も言わずに消えただろうが! 電話にも出ない、メールも無視、家まで引...
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3. 第3章
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