第8章

『週刊文秋』のせいで、私の人生はたった四十八時間でめちゃくちゃになった。

 マンションの前にはパパラッチが陣取り、私のインスタグラムは炎上した。コメントの半分は私を「玉の輿狙い」と罵り、残りの半分は「手切れ金をもらわなかった馬鹿」と嘲笑うものだった。あるゴシップブロガーに至っては、私の「正体」――小川有希という本名まで掘り起こしていた。

 母の写真。スターバックスで働いていた頃の写真。さらには昔住んでいた下町の近所の人たちにまでインタビューし、私が詐欺師ではないかと嗅ぎ回っていた。

 また消えてしまいたいと思った。けれど、今回ばかりは逃げるわけにはいかなかった。

 なぜなら、翔太が私...

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