チャプター 13

レオ視点

新鮮なハーブと肉が焼ける香ばしい匂いが、抱擁のように俺を包み込んだ。俺はキッチンの入り口で立ち尽くし、目の前の光景から目を離せずにいた。母は長年の経験に裏打ちされた優雅な動きで、包丁をまな板の上で踊らせながら、忍耐強い言葉と励ましの笑顔でリナを導いている。

リナの華奢な手は、母の動きを真似ようとするあまり、見てわかるほど震えていた。その細い指は、関節が白くなるほどの強さで包丁を握りしめている。作業のために彼女が身をかがめると、プラチナブロンドの髪が絹のカーテンのように顔の周りに垂れ下がり、光を受けてこの世のものとは思えない幽玄な輝きを放った。ひどく衰弱しているにもかかわらず、そこ...

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