第142章

レオ視点

他のアルファたちと作戦司令室で捜索活動の調整を行っている最中、暗号化されたチャンネルで映像が送られてきた。リナが攫われて以来、俺たちは休む間もなく働き続け、あらゆる手がかりを追い、あらゆる情報を分析していた。

その時、スピーカーからデレクの声が響いた。冷たく、嘲るような声だった。

「アルファ・レオ」その裏切り者の口調に、俺の血は凍りついた。「あんたに通信が入ってる。見たいと思うぜ」

大きなスクリーンが明滅して映し出された光景に、俺の世界は崩壊した。

リナ。

彼女は、玉座の間のような場所にある壇上に立たされ、大勢のはぐれ者や犯罪者たちに囲まれていた。だが、俺の視界を赤く染めたのはその...

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