チャプター 20

リナ視点

レオの言葉が宙に漂い、その一言一句が私の心臓に突き刺さる短剣となった。「お前は、自分が受けた仕打ちのすべてに値する、ただの価値なき嘘つきだ」。私が何かを説明しようとする前に、彼は背を向けて去っていった。怒りで硬直した広い肩、その一歩一歩が彼の嫌悪を響かせている。

震える手を伸ばし、彼を呼び止めようと口を開いたが、声は喉の奥で消えた。私に何が言えるというのだろう? 彼はもう私を断罪し、グラントが投げつけたのと同じ非難――人殺し、裏切り者、まったくの無価値――の烙印を押してしまったのだ。

周りの廊下がぐにゃりと歪み、色彩が滲み合い、音は遠くの轟音へと消えていく。まるで、打ち砕くよう...

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