チャプター 41

リナ視点

溺れていた人間が、ようやく水面に顔を出したかのように、私の意識はゆっくりと浮上した。必死に息を吸い込むと肺が大きく膨らみ、飛び開いた目には、目が眩むほどの蛍光灯の光が突き刺さった。恐ろしい一瞬、自分がどこにいるのか、どうしてここにいるのか思い出せなかった。体はありえないほど重く、まるで長い間動かしていなかったかのように筋肉がこわばっている。

白い壁。消毒液の匂い。ピッ、ピッ、と鳴る機械の音。医療センターだ。

突然、いくつかの顔が私を覗き込んできた。その表情には心配と安堵が入り混じっている。予期せぬ人だかりにパニックが全身を駆け巡り、とっさに後ずさろうとしたが、体は鈍くしか反応し...

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