チャプター 42

レオ視点

リナの部屋のドアが叩きつけられるように閉まる音が、まるで物理的な一撃のように俺を打ちのめした。俺はびくりと肩を震わせ、心臓が胃の底に落ちていくような感覚に襲われる。数秒前まで彼女が立っていた空間に、伸ばした俺の手が馬鹿みたいに宙を彷徨っていた。

『行ってしまった。本当に、俺の前から去ってしまったんだ』

胸に鋭い痛みが走り、息が苦しくなる。彼女を追いかけ、腕を掴んで話を聞かせたいという圧倒的な衝動を必死でこらえた。俺の中の狼が、彼女の拒絶に苦悶の遠吠えを上げる。その声は頭蓋骨の中で反響し、俺も叫び出したくなるほどだった。

俺はふらつく足取りで自室に戻り、自分の部屋のドアを叩きつ...

ログインして続きを読む