チャプター 61

リナ視点

湖畔でのピクニックのロマンチックな雰囲気は、レオの全身がこわばった瞬間に粉々に砕け散った。一秒前まで、私たちは毛布の上に穏やかに横たわり、彼の指が私の髪をすき、満ち足りた気持ちで互いを見つめ合っていたのに。次の瞬間、彼の灰色の瞳は鋭く捕食者のように輝き、全身の筋肉が今にも弾けそうなバネのように引き絞られていた。

彼の胸の奥深くから、低く危険な唸り声が響いた。「レオ?」私の声は小さく怯えていて、私は慌てて彼の上から身を起こした。心臓はすでに恐怖で高鳴っている。その突然の変貌は恐ろしかった――優しいロマンチックな恋人だった瞬間から一転、敵を探す致死的な捕食者へ。「どうしたの?何があっ...

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