チャプター 76

レオ視点

北部同盟全域から各領地の指導者たちを迎え、過酷な一日を終えた俺は、ようやく一息つくことができた。政治的な駆け引き、国境警備に関する終わりのない議論、そして慎重な外交的立ち回り。それらはどんな肉体的な訓練よりも俺を消耗させた。一日中、戦士団の中に立つリナの姿をちらりと垣間見ることしかできなかった。混み合った空間の向こうで視線が交差する、その短くも鮮烈な瞬間は、彼女を抱きしめたいという疼きを俺の中に残していった。

オーロラ・パックが最後に到着したのは、夜の饗宴もたけなわの頃だった。その傲慢な態度は俺の神経を逆なでにした。彼らの次期アルファ――名前を覚える気にもなれない自信過剰なクソ野...

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