第12章

「お兄ちゃん、今ママがイケメンおじさんの上に乗ってたよ!」

太郎はタブレットを見ていたが、これを聞いて小さな眉をひそめた。

「ママも色ボケしちゃったの?」

次郎は一瞬きょとんとして、思わず言った。

「おじさん、確かにすごいよね」

大澤亜美はくすくす笑って、「うんうん、イケメンおじさんは私たちと血がつながってないけど、かっこよくて頼りになるから、私たちのパパになれるよ!」

彼らのお父さんに!

太郎の眉間のしわがさらに深くなった。

「亜美ちゃん、彼は足が不自由だよ」

「でもママが言ってたよ、治せるって」大澤亜美は反論した。

「彼は記憶がないんだ」太郎はさらに言った。

「イケ...

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