第29章

翌日

モンテ国際幼稚園の門前。

「おばちゃん!」

三兄弟は新しい服装に身を包み、坂口夏美に挨拶した。

「いい子ね」

坂口夏美は一人ずつにキスをして、満面の笑みを浮かべた。

「ほら見て、こんなに可愛い子たち、面接なんて必要かしら?一目で合格よ!」

大澤玲子は笑った。

友達の言葉には自画自賛の嫌いがあるとは思ったが、彼女も強く同意した。

こんなに可愛くて聡明な子たちを、誰が好きにならないだろうか?

「みんな、覚えておいてね。中に入ったら先生たちに礼儀正しく話して、緊張しないでいいからね」

大澤玲子は三兄弟の手を引いて学校の門へと歩きながら注意を促した。

「わかったよ」

...

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