第38章

階下の部屋。

大澤亜美は平野純平の側に横たわり、大きな瞳をぱちくりさせながら話していた。

「イケメンおじさん、明日からわたし学校に行っちゃうの。おうちにいるとき、わたしたちのこと寂しくなる?寂しくなったら、わたしたちの写真見てね。授業終わったらすぐ帰ってくるから」

平野純平の心は完全に溶けてしまっていた。

彼は笑いながら応じた。

「わかった」

「イケメンおじさん、今日はわたしがいっしょに寝てあげる?」

大澤亜美はくすくす笑いながら、平野純平の腕にしがみついた。

「それは...ママが許すかな?」

平野純平は眉を上げ、笑いながら尋ねた。

「ママには言わなければいいの」

大澤...

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