第118話

五感がすべて遮断されたとき、私が感じたのは感情そのものだった。それは荒れ狂う怒りと嫌悪の海であり、憎悪と絶望が煮えたぎる湖だった。これら膿みただれた猛毒のような感情が皮膚の下で泡立ち、制御を突き破ろうと爪を立て、内側から激しく引っ掻き回していた。

その闇の中を漂いながら、ただこの本能的な感情だけに導かれていると、そもそもなぜ自分がこれらを抑え込んでいたのか、なぜ自分の力を恐れて目を背けていたのか思い出せなかった。私の力は美しくもなければ、感動的なものでもない。それは鈍器のように無骨で獰猛であり、それがもたらす死と破壊を恥じることもない。私の能力がいかに闇に染まっていようとも、頭の片隅で声が響...

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